WINTER DRIVING(冬道運転のドライビングテクニック)
私は住んでいるところが新潟と言う関係上、どうしても冬季には雪道を走らなければいけない。
と、言う訳で防備禄も兼ねたスノードライビングテクニック。
このテクニックは3部構成で解説します。
1・道具の準備、基礎知識
2・自動車の準備、基礎知識
3・運転の準備、基礎知識


1・道具の準備、基礎知識
雪道を運転する際、運転に気をつけるのはもちろんだが、それだけでは雪国のウインターシーズンを乗り切る事は出来ない。

ここでは、ウインタードライビングに必要な道具を紹介しよう。

スノードライビングに必要な道具
・スタッドレスタイヤ
・スコップ
・砂袋
・バッテリケーブル
・牽引ロープ
・手袋
・毛布
・上着


可能であれば持ちたいもの
・ウインチ(チェーンブロック)


スタッドレスタイヤ
これはもはや常識。
天気予報で気温が5度以下になりそうだと判断したら、即刻交換すること。
雪上、氷上でのサマータイヤは走らない + 曲がらない + 止まらないという最悪の状態。
もはや「ドライビングテクニック」や「自動車の性能」でカバーできる状況ではないので、自分の腕を過信しない事。
思い切って言ってしまえば、新品〜3年落ちのメジャーブランドで山が残っていればスタッドレスタイヤは何でも良い。
資金的に厳しいのであれば、2年落ちのスタッドレスを選ぶのも手段の一つだ。
そのスタッドレスは次期も使えるという保障は無いが…。
とにかく、雪道を走るならばスタッドレスタイヤのために資金を準備し、出来れば新品を装着してほしい。
よく言われる事だが、タイヤの費用よりも修理費用のほうが高いというの良くある実話。
緊急時に止まれず、人間を巻き込んだなんて事になったらカネでは対処できない

非降雪地帯の方がチェーンで来られる事があるが、はっきり言って無謀
少しでも雪のある地帯を走る可能性があるのなら、スタッドレスタイヤを装着する必要がある。
スタッドレスタイヤの10万円をケチって自動車全損 & 酷寒の道路上に数時間拘留なんて良くある事。
雪道を舐めてかかると非常に痛い思いをする。


スコップ
これは緊急時に非常に役立つ。
具体的にはカメノコ状態になった時、スタックした時だ。
プラスチック製は凍っている状況では無力なので、最低でも金属製。
できれば多少高価だが銅製のスコップを用意したい。
銅は重いので多少の氷も破壊できるうえ、サビの心配も不要。
種類に関しては丸スコップでは容量的に多少心細いので、平スコップがGood。
コンロを持っている方は鋼のスコップに蝋燭を塗布しておけば、作業中の労力軽減とサビ防止に繋がる。


砂袋
氷の上では、例えスタッドレスタイヤを装着していてもトラクションに期待できない局面が出てくる。
AWDのインプレッサですら、発進時にホイールスピンする事だってあるのだ。
さらにミラーバーンになっている路面などでは、スタッドレスタイヤであろうともそのまま動けなくなってしまうケースも存在する。
そんな時、駆動輪にかかる重量を増やしてトラクションを増やすために砂袋が活躍する。
また、完全に動けなくなった場合でも路面に砂をまけばトラクション剤として作用する。
ぜひトランクに積載してもらいたい。
雪道、氷道は運動性能や燃費性能を気にできるほど甘く無いので、燃費や運動性能は無視するべし。
(というかドライやウェット路面も甘く見てもらっても困るのだが…)


バッテリケーブル
寒冷地ではバッテリの消耗が激しい上、バッテリの性質上性能が低下する。
もしバッテリーがあがってしまえば、他の方から電気を分けてもらう必要が出てくる。
私も母の車でバッテリー上がりを経験し、2時間に渡って非常に寒い思いをした。
その時に必要なのがこのケーブル。
もちろん、他の方が困っていれば電気を分けてあげよう。


牽引ロープ
どんなに運転に注意していても、雪で隠れている側溝にはまる事がある。
もしくは、道路から外れた所に脱輪することもある。
いずれの状況にしろ自動車の駆動力がまったく使用できない事には変わりが無いので、他者に引っ張ってもらう必要がある。
その時にこのロープが必要になる。
できるだけ耐用重量が大きく、長いロープを使用するのがベター。
もちろん、他の方がはまっていたら引っ張ってあげよう。


手袋
酷寒の環境下において、素手で作業を行うのは非常に辛い。
専用の作業手袋がベストだが、軍手でも良いので作業性の良い手袋をワンセット用意しておきたい。
また、スタックした時の最終手段としてタイヤの下に手袋を敷くという裏技も使えるので積載しておいて損は無い。
その場合ほぼ確実に紛失するので、敷くなら安価な軍手のほうが良い。


毛布
仮眠をする際に必要。
自動車のエンジンをかけっぱなしで睡眠をとると、排気ガスの一酸化炭素ガスによって死亡する可能性もある。
かといって、疲労した状態で雪道を運転するのは非常に危険。
ただでさえ乾燥路面よりも路面状況が悪く疲労しやすいので、疲れたらまず休むことだ。
毛布を使わずに凍死・・・というのもシャレにならないので、仮眠を取る際は暖かい毛布を用意したい。


上着
毛布と一緒に用意しておきたい。
外で作業する場合、自動車の中よりも相当温度の低い状況であることは間違いない。
そういった場合に備えて、上着は用意しておきたい。
突然の雪でチェーンを装着しなければいけなくなった場合に非常に役立つ。
私もRX-8の時にチェーン装着をしたのだが、非常に寒く作業が全然進まなかった事を覚えている。

仮眠を取るときに着用するのも良い判断。


余裕があれば積載しておきたいアイテム
ウインチ(チェーンブロック)
自身のクルマが走行不能になった場合、特に夜は人が出歩かないので助けを待っても来ない可能性が高い。
これは今の時代では珍しい状況と言えるが、確立はゼロでない以上は自力で脱出するしかない。
そうなった場合、1トンもある自動車を人間の手で動かすことは不可能だ。
ここでウインチを使えば、自動車が脱出できる確立がかなり増える。
本当に緊急時にしか使用しない装備だが、持っていても損は無い。


携帯用空気ポンプ + 空気圧計
雪道でグリップ不足に悩んでいるとき、解決法のひとつとしてタイヤの空気圧を下げると言う荒業がある。
このとき、空気圧計を使いながら全体屋の空気圧を均一にするようにエアを抜こう。

この技を使った後、空気圧不足で高速道路を走行するとタイヤがバーストする恐れがある。
これを回避するため、雪が無くなったらこのポンプで空気を入れたい。


番外編
栄養ドリンク
スノードライブはドライ路面の運転に比べると非常に疲れる状況。
疲労は判断能力を鈍らせるので、疲れてきたと感じたら栄養補給をしたい。
出来れば店で軽食を取れば良いのだが、そんな余裕がある状況は極まれだ。


食料
スノードライブは精神的ストレスが大きい。
ストレスが大きければ、ハラが減る訳で・・・。
雪道を長距離走るのであれば、食料は持っていった方が良い。



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3・運転の準備、基礎知識」へ。


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