タイヤインプレッション
PIRELLI WINTER ICE ASYMMETRICO(ピレリ アイスアシンメトリコ)

装着日    :
サイズ    :
装着時走行距離:
2015/11/01
205/55R16(91Q)
93,000Km




雪国である新潟では必要アイテムのスタッドレスタイヤ。
いくら雪国の新潟と言っても北の下越と南の上越、山岳部と海岸部では雪や氷の量や質が違い、さらに私は遠出をするのでドライ性能、ウェット性能を軽視できない。
そこでドライ性能が高いと好評のピレリを引き続き選択。
ブレーキを大型化したため15インチタイヤが使用不能になり、タイヤサイズも195/65R15から205/55R16へインチアップ。

先代アイスコントロールは回転方向指定だったが、このアイスアシンメトリコは内側・外側指定となり回転方向指定が消えた。
スタッドレスタイヤはローテーションしながら長く使用しますので、回転方向指定が無くなったのは嬉しい。


こんな人にお勧め
・冬シーズンだからと走りを諦めたくない方
・長距離を良く走る方
・どんな状況でも安心して走りたい方


ドライバビリティ
このタイヤも サマータイヤから履き替えて感じるのは「軽い!」と言う事。
操作すべてに力が要らず、加速、減速、コーナリングのすべてが軽い。
この軽さはアイスストームキューブから続く、ピレリスタッドレスの伝統。

一般的なスタッドレスタイヤはハンドル操作にワンテンポ遅れるのが常だが、微小舵角での操作も受け付けるし、センター付近のだるさも無くハンドルを切った通りに車が動く。
素早くハンドル操作をしても車がグッと向きを変えてくれますので、スポーティな走りも可能。

コーナリング中の切り足しにもきちんと追従してくれ、カーブを曲がっている時にも怖さを感じるどころか「もっと行ける」という気分にさせてくれる。


また、高速道路走行ではレーンチェンジでもフラつく事もなくビシッとまっすぐ走るので高速巡航が楽。
ただでさえ直進安定性に優れていたアイスコントロールよりも、さらにビシっとまっすぐ走ってくれる。
一日で800Km程を走った事もあるが、タイヤについての不満を一度も感じなかった。


インフォメーション

路面インフォメーションは非常に的確に伝わってくる。
アイス路面とウェット路面の見極めが冬の道を走る肝となるが、このタイヤはその境目を的確に教えてくれるので全然怖くない。

どんな状況でも正確な路面状況がわかるので、安心して運転できる。


ドライグリップ
ドライグリップについてはスタンダードサマータイヤ並みのグリップがある。
ブレーキを強化しているのにフルブレーキングでも一切不安がない。

またドライ路面であれば峠道のような曲がりくねった道を横Gを感じるほどの速度で走ってもタイヤが負ける事なく駆け抜ける事ができる。
スタンダードタイヤで不満のない方であれば、このタイヤで不満を感じる事は無いだろう。


ウェットグリップ
ウェットグリップはドライグリップとほとんど同じくらいにある。
時速100キロからのフルブレーキングでも、ほとんどABSは動かない。

ただしグリップ性能を重視しすぎたためかハイドロ性能がアイスコントロールと比較すると大きく落ちてしまっている。
水たまりに突っ込むと車体が持っていかれるので、川のようになっている路面は要警戒。
ピレリスタッドレスと言えば高いウェットグリップと高いハイドロ性能が売りなのに、ハイドロ性能の低下はピレリらしくない劣化。


スノーグリップ
スタッドレスタイヤということで気になる雪上性能だが、国産スタッドレスと同等といった感じですぐにスタックする
前輪駆動のインプレッサでは、このようにスタックしやすいタイヤでは深い雪の中を走るのは少し心細い。


アイスグリップ
インフォメーションがハッキリと伝わるので、凍結路面でも不安が無い。
ハンドルを通して今の路面はどんな路面なのか?という状況がハッキリ伝わってくる。
グリップしているのか、滑りそうなのか、滑っているのかといった状況がはっきり分かるから無茶をしない。
無茶をしないから安全に走行できる。

凍結路面や雪上での急制動は自殺行為だが、そんな路面で急ブレーキをかけてもしっかりグリップしてくれる。
先代アイスコントロールではグリップに危険を感じる場面が多少あったが、このタイヤになってからアイスグリップが足りないと感じた事はない。
アイスグリップは国産タイヤとほぼ同等ではあるが、ロードインフォメーションがはっきりしているために国産タイヤ以上のグリップを発揮させられる場面も多い。


快適性能
快適性で言えば、一般的なスタンダードタイヤより少し上といったところ。
静粛性は一般的なスタンダードタイヤより少し静かなレベル。
クッション性は良く、どんな路面でもキャビンに衝撃が届く事はない。
この程度の快適性能であれば、同乗者も快適だろう。


総評
サマータイヤとしての性能は上がっているものの、ハイドロ性能とスノー性能がアイスコントロールより落ちてしまった新型ピレリスタッドレス。
オンロードやアイス路面をメインに走る方なら不満は出ないだろうが、雪道性能は国産タイヤと同等でスタックしやすいので、雪道を多く走る方からは文句が出るレベル。

今までは全性能が向上していたのに、このような極端な特性になってしまったのはトータルバランスとコントロール性を重視するピレリとは思えない劣化となった。

とは言え特に国産スタッドレスタイヤで軽視されているロードインフォメーションは抜群で、どんな路面でも安心して走る事ができる。
肝心のアイスグリップは国産に匹敵するか、豊富なインフォメーションのお陰でそれ以上の場面もある。

ロードインフォメーションを必要な情報と感じる方には大変におすすめできるが、ロードインフォメーションを不要な振動と感じる方にお勧めできない。
「良いタイヤ」と感じるか「悪いタイヤ」と感じるか、好みがはっきりと別れるタイヤと言える。


満足度(100点満点)
・ドライバビリティ 90 ハンドリングが楽しいタイヤ。まっすぐ走るし運転が楽。
・グリップ 70 スタンダードサマータイヤと同じ程度のグリップを持つ。ただしスノーグリップは期待できない。
・ライフ

60

1シーズン7,000Km走行時でフロント1.5mmの摩耗。2シーズンで終わってしまう。
・ノイズ 70 ノイズはスタンダードタイヤより少し良い程度。十分に快適。
・トータル 70 オンロード性能とアイス性能は上がったものの、トータルバランスが崩れてしまいピレリらしさを失ってしまった。
それでもオンロード性能を重視する方にはお勧めできる。
ペンタゴンのタイヤインプレッション
ダンロップタイヤ
・SP2030

ヨコハマタイヤ
・ブルーアース AE01

・S76A

・A.Drive

・ヨコハマタイヤ アスペック

オートバックス
・マックスランエクセラ


ピレリタイヤ
・チントゥラート P1 ヴェルデ

・チントゥラート P4FS

・パワジー

・ドラゴン

・チントゥラート P7


ミシュランタイヤ
・エナジーセイバープラス


トーヨータイヤ
・Teo Plus

・ナノエナジーゼロ


グッドイヤー
・イーグル LS2000 Hyblid2


ブリヂストン
・トランザ ER-300


スタッドレスタイヤ

・ピレリ アイスコントロール

・ピレリ アイスアシンメトリコ

・ミシュラン エックアイス XI-3

P7の日本放浪記にタイヤのインプレッションを投稿しませんか?



戻る

INDEXへ